一日38時間だった日のLOS ANGELES

[ Post Date ]
2008/07/24
[ Category ]
日々のこと

7月23日(水)
私の2週間のアメリカ旅行、初日。
午後2時過ぎに成田を発ち、約10時間のフライトで日付変更線をまたぎ、ロサンゼルスに着いたのが同じ7月23日の午前10時(夏時間でなかったら午前9時)。この日は私たちには38時間あったことになる。
よく「忙しくて一日24時間じゃ足りない。」という人があるが、実際38時間あったら・・・・、いや、もうたくさん!
あああよく生き延びた。ああ大変だった。ああ疲れた。

娘と私でこの旅行の前半は行動するのだが、車が必需品のロサンゼルスで、私はレンタカーを借りる選択をしていた。
私はロサンゼルスは始めて。アメリカでの車の運転も始めて。
ところが、レンタカーやさんでも、ほかでも、こんな人へのサポートはほとんどない。
レンタカーやさんで、一応、道路標識の一覧表と地図とをもらう。
第一、国際免許すら必要なく、私は日本の免許書を持っていっただけで乗れることになった。
こんなに簡単に運転させてくれて大丈夫なの?
一応はじめての人に、ビデオなどで「アメリカでの運転のこつ」を見せてくれるとか、しなくていいの?
道路標識の簡単なチェックテストを義務付けなくて大丈夫?
左ハンドル右側通行に慣れていない人が、練習できる場所とか、なくていいの?
不安と疑問符でいっぱいのまま、レンタカーに乗り込んで、たくさんの車の飛び回る路上にいきなり出る。
それから何十回、身の縮む思いをしただろう!

右隣車線の車から、女性が何か叫びながら身を乗り出して、両手で私の車を押しやるしぐさをする。ごめんなさい!!私は左ハンドルに慣れていないので、車線の右に右に、寄ってしまっていたのだ。
と、日本で言う「右直事故」にあたる「左直事故」を起こしそうになって、プププー!!とクラクションを浴びる。
あ!まずい!、地名の表示を探しているうちに赤信号をつっきってしまった!
交差点で、どの道にかかっている地名の標識も、全部わからない。どちらに進んでいいかわからなくておたおたしていると、10台くらいの車からいっせいにクラクションの集中砲火をうけてしまった。どうしたらいいの??

後部座席の娘に地図を見てもらいながら進むが、地図が大雑把で、載っていない道路や地名が多い。これはつらい。娘も自分の責任を感じて、辛抱強く地図を見てくれる。
道路がきちんと東西南北に走っていたらわかりやすいのに、ゆるやかにカーブしているので、同じ道のはずなのに向かう方角が変わってしまう。

さらに怖いことが起きた。アメリカの高速道路は、日本と違って無料で、ゲートもない。標識に慣れない私は、いつのまにか、高速道路に迷い込んでしまったのだ。ひやー!すごいスピードの車たちにいきなり囲まれた。150キロくらい?私もあわせないと余計に危ない。150キロをふかしながら、車内で叫ぶ。「どうしたら出られるのー!?」
はあー、ようやく高速を降りて、下の道でロサンゼルスの街に帰る。今度こそ間違えずにホテルのあるハリウッド地区に着かなければ。ところがまたどこかで間違えた。自分がどこにいるかわかって、今度はぞっとした。絶対に近づかないようにと聞いていた、ダウンタウン南の、危険地域にほとんど入り込んでいるのだ。
一見すると、ただの殺風景な街並み。時間は夕闇せまる午後7時。
よりによって娘が「トイレに行きたい」という。こんなところのどこでトイレを借りるって?
まるで、冒険ゲームのよう。きれいめなビルのピザやさんにお願いして、トイレを借りた。

それから更に3時間。ドライブを始めて11時間後に、予約していたホテルがついに見つかった!安めのホテルだったが、本当に安楽の巣に感じた。どっとベッドに倒れこんだ。
ここで初めて思い出して、自分に「禁点の纐纈(こうけつ)」があるかどうか探った。
もちろん出てない。あらためてほっとする。

ちなみに「禁点の纐纈」とは、みぞおちから左斜め上に指を入れたところに現れる、米粒半分くらいのかたまりのことで、病死、事故死、どんなやり方で死ぬ場合も、3日前くらいからここに出現する。人間の身体は自分の死をどこかで予感できるのだ。

こんなに運転が下手な私でも、路上にでられてしまうロサンゼルス。
公共の交通手段を使うのは、車をもてない下層の人たちが多く、バスや電車には、乗ること自体に危険がともなう。
車は移動手段だけではなく、シェルターの役目も果たしている。
多くの人がシェルターで身を守り、シェルターを得られない人たちは、限られたゲットーで暮らしがちだし、銃でいきなり撃たれて無念の死を迎えたりする。

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2008/07/24
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