LAS VEGASのテーマホテル
- [ Post Date ]
- 2008/08/09
- [ Category ]
- 社会
7月27日(日)
40度を越す灼熱。
昼間暑さにやられると、夜も変な夢ばかりみる。「目が悪いの」といって目玉がはずれてしまう女性。奥さんの膝のうえに座っている体重1キロくらいの夫・・・。
今日は日中、ちょっとタクシー代を節約して、娘と2キロばかり、ストリップ(メイン通り)をはずれた場所を歩いたが、たちまち「死」の影が目の前にちらついた。人っ子ひとり、徒歩でなど移動していない。もし熱中症かなにかで道端で倒れて、誰にも気づかれなかったら、そのまま死んで干からびて、ミイラになっても不思議はない。
こういう地では、とにかく猛然と生命力を奮い立たせていなければ、たちまち滅びてしまう。
だから、人は何事も「やりすぎ」ている。水がほしいのはわかるが、最高40メートルまで水の列を噴き上げる、巨大な噴水ショーを作るなんて!
「ピラミッド型のホテル」なんていうのも、気が狂ったような発想ではないか。昼間は日に照らされて眩しい金ぴかのピラミッド。スフィンクスも金ぴかだ。マンハッタンの高層ビル街のミニチュア版がそのままホテルになっている「ニューヨーク・ニューヨーク」も常軌を逸した発想だ。しかも、ビルの周囲をアップダウンしてジェットコースターが走っている(でも、のりました。)!中世のお城のホテルもあれば、エッフェル塔もある。まったく風土から切り離された、各土地のシンボルのレプリカが、相互に無関係に、節操もなく立ち並んでいる。「やりすぎ」が、競争でいっそうエスカレートした結果だが、暑さに頭がいかれたのかとも思う。
このテーマホテルは何に似ているか?「万博」かもしれない。だが、万博と違って各文化や社会の優れたもの目新しいものを紹介するわけではなく、各文化へのステレオタイプを踏襲しているし、アトラクションや展示、店舗は刺激的だが娯楽にかたよる。
多くのホテルが競う「バフェ」(バイキング)も、限度を踏み外した食べ方だと思うし。(ラスベガスのバフェのせいではないだろうが、信じられないような肥満体の人にも何人も出会った。もはや歩くことができず、どたっと電動車椅子に座って移動しているのだ。)どこもどこも、ホテルの1階部分のカジノでは、延々と同じ形のカジノマシーンが並べられて騒々しい音をたて、一攫千金という名の浪費を誘っている。ショッピングセンターのPlanet Hollywoodなども馬鹿に大きい。夕方になると、路上には売春案内のカードをもった人たちが大勢表れて、邪魔なくらい。
世界中の富を得た人たちが、蕩尽に来る土地だから、このやりすぎはふさわしいのだろう。だがここがもし、気候の温暖な穏やかな風土だったら、こんなやりすぎは余りにも馬鹿げていると思われて、成立しなかったろう。
日本で、テーマパークの「ディズニーリゾート」は、右肩上がりの成長をやめない。その延長上にテーマホテルもあるだろうか?この砂漠の蜃気楼のような、熱帯夜の悪夢のようなシュールな施設の、どれくらいが日本の風土のもとでも受け入れられるだろうか?
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- 2008/08/09
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