日経新聞補足 若者の身体の変化
- [ Post Date ]
- 2008/11/03
- [ Category ]
- 身体・性・舞踊
2008年11月2日(日)
日経新聞朝刊第一面 特集「世界この先 序章 壊れゆく常識5」冒頭に、私のお話を載せていただきました。
「身体論の専門家である江戸川大学准教授の平山満紀は戸惑っていた。キャンパスで見かける男子学生の体はどこかおかしい。腰の発達が悪く、十分に湾曲していない。そのせいか足の裏がしっかりと地につかない。「人類の進化なのか。それとも危機なのか」」
経済紙の一面記事という場所なので、身体論についての記述にはごくスペースは限られ、とても簡略化して書いていただいた。
わかりにくい点もあるかと思うので、ここに補足をしたい。
私にはアキバ系の人たちの身体が、ずっと気になっていた。
キャンパスでも見かけるし、もちろん学外でもいたるところで見かける、独特の身体。
ファッションへの気遣いのなさや、眼鏡、リュックなどの独特の格好、人の目を見ないなどの身体コミュニケーションの欠落なども特徴ではあるが、それらを全部とりはらってみても、身体自体が非アキバ系とは違うような気がしていた。
それは具体的には、どういう特徴なのか。
また、そういう人に対して、自分は何ができるのか。そういう人がたとえば私のゼミやクラスの学生になったとき、私はどう進む方向を示せばよいのか。そもそもそういう身体は変えるべきなのか、それとも一種の時代への適応であって、進化の一種と言っては絶対にいけないのか?(人類史でも、ネアンデルタール人とかクロマニョン人などのような新種が現れてきたわけだが、そういう現象のひとつなのか、とまで一応考えてみた。)
また、ゼミの学生達も私のその関心に共鳴してくれて、2005年のゼミ共同研究は「アキバ系の身体」とし、江戸川大学のキャンパス内で、アキバ系学生の身体や行動の観察をしたり、インタビューを申し込んだりしたのだった。夏コミックマーケットにでかけ、30万人といわれるアキバ系最大の祝祭での観察もしてきた。この時の「アキバ系」の定義は、「アニメや電子ゲームを非常に愛好する男性」とした。
その後整体の見方も取り入れ、「アキバ系の身体」の特徴をつかんできた。それは、
・身体全体がしまりがなく、ぷよっとしている。
・足腰に力がない。しっかり地面を踏みしめていない。
・背骨のS字湾曲の、腰の部分が十分形成されていない。大人の腰は、5つの腰椎のうち、腰椎3番が一番内にはいる形でカーブを描くのだが、腰椎3番がしっかり入っておらず、子どもの腰に近い。外見的には「腰高」に見える。
・顔がどことなく子どもっぽく、精悍さに欠ける。
・顔に個性がなく、どの人も同じような印象。
・以上のことから、全体に幼児体型。
というようなものだ。特に腰椎の特徴は重要だと思える。5つの腰椎は、性についてはそれぞれ次のような機能があると整体では見ている。
腰椎1番・・・性的なことを考える機能
腰椎2番・・・性的な行動をとろうと考える機能
腰椎3番・・・性的な行動をする機能(異性と話すなどから、性行為まで含めて)
腰椎4番・・・生殖器を働かせる機能
腰椎5番・・・性的な考え、行動、生殖器をつかうことすべてから快感をえる機能
たとえば老いると、性的なことを全く考えなくなる人もいるし、性的なことは考えられるが行動ができなくなる人もいるのだが、その違いは、どの腰椎の機能が衰えるかで生じるのだ。『感じない男』の著者の方は、腰椎5番の機能が悪いということなのでした。ご当人に教えてさしあげたいです。
さて、アキバ系の腰椎が十分湾曲していなくて子どもに近いことは、腰椎3、4、5番の機能が未発達ということである。これが未発達だから、彼らはアニメ、ゲームの世界に留まりつづける。私の接する学生でも、腰がしっかりできている人達は、たとえ一時アニメ、ゲームに寝食を忘れて没頭する時期があっても、じきに飽きて現実の女性とデートをはじめたりする。腰ができたいない人は、3次元に戻りにくい。身体により関心や行動が規定されているのだ。
では、腰椎の未発達の原因はなにか?それは思春期の過ごし方にあるのではないか。やはり発育とは、心身を使えばそれに相当する腰椎が発達し、腰椎が発達すればそのつかさどる心身の機能は高まるというように、相互的になされるといえる。アキバ系となった人たちは、思春期に、「あの女の子に声をかけたいな。」などと考えたり(腰椎2番)、学校から一緒に帰ったり(腰椎3番)・・・など、現実の性的な行動を考えたり実行したり、せずに過ごしてきたのではないか。この点などは、これから実証的に調べたいと思っている。
成人になっても腰椎が未発達なのは、もう変えられないのか?
そんなことはない。30代、40代になると難しいが、20代ならばまだ身体は変化するだろう。腰椎に愉氣することで腰椎3番に力がはいるように育てることは可能だ。また、足もしっかり大地を踏みしめられるよう、愉氣で育てることができる。これは福音のはずだ。
ところが、現実には私のまわりのアキバ系学生たちは、彼らのほうから私を避け、ゼミなどにも応募してくれない。触れられたくない問題なのかなあ?私の問題提起のしかたが悪いのかしら?
ゼミ生のひとりに言われてしまった。
「先生が男の学生の腰を、いつもいやらしい目つきで見てるって、全国紙で日本中にばれちゃいましたね。」いえ、そんな目つきしてないですよ!
- [ Post Date ]
- 2008/11/03
- [ Category ]
- 身体・性・舞踊
- [ Trackback ]
- http://www.typepad.com/services/trackback/6a0128758a7294970c0120a688a29a970b
