喜寿祝の茶事
- [ Post Date ]
- 2009/03/21
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- 日々のこと
3月21日(土)
私の自宅で、父の喜寿を祝うお茶事をおこなった。
この日のために随分前から、いろいろと趣向に思いをめぐらし、少しはお道具も探して歩いていた。その過程でお道具との嬉しい出会いもあった。また何日も前から、お懐石の材料などの買出しにも出歩いた。
お茶事のご案内状は、巻紙に毛筆で書くのが正式なので、気合をいれて書き、お送りもしていた。こういう手間のかかる特別の準備をするからこそ、お茶事の数時間が、忘れがたい凝縮した時間になるのだろう。
この日のテーマは「不老」。父は本当に、ここ20年くらい気力体力知力の衰えをみせていないのだ。それを讃えるとともに、あやかりたいと思う。
お正客は父、次客は母、三客は夫、詰客は息子、半東は娘。内輪だけれど、改まった雰囲気のお席を作った。普通の家屋でお茶事をおこなうのだから、生活感のあるものはできるだけ仕舞い込み、非日常の空間を作り出す工夫が必要だ。
私のほうで準備をしていたように、招かれた父も、お茶事の御礼だと張り切って、見事な書を書いてくれていた。額装して持参してくれた作品を見るなり、その冴えに私は声がでないほど感動した。
桜の咲きそめる、うららかな春のひと日。和やかなお席で親をもてなし、ひとつひとつのことに喜んでもらえるのは、至福のことだった。
会記
寄付
床 太田垣蓮月書短冊 竹 このきみはめでたき節をかさねつつ末の世ながきためしなりけり
本席
床 前大徳寺香林書 松樹千年翠
香合 安南鳳凰牡丹文香合
花 紅玉椿 ぼけ 花器 青磁飛鶴文耳付
釜 四方釜
棚 丸卓
水指 染付花鳥文
茶器 瀬戸 袋 金春金襴
茶杓 加茂田竹泉作 銘不老門
茶碗 備前緋襷
薄茶席
棗 曙棗
茶杓 加茂田竹泉作 銘蓬が島
茶碗 薩摩焼姫松文
替 安南焼寿文
菓子 さまざま桜 朱塗千羽鶴文八角菓子盆
懐石
桜葉飯 蓬麩と桜麩の汁
向付 鯛と花山葵和物 高砂謡本文染付皿
碗物 蛤しんじょ 蕨 結び人参 古伊万里碗
焼物 雪の下・蕗・うどの天麩羅 清水焼大皿
八寸 鯛塩焼 空豆
強肴 鯛あら炊き うど、田芹 染付大鉢
香物 大根糖しぼり 赤蕪甘酢 菜花辛子漬 笠間焼小鉢
主菓子 千代八千代 俵屋吉富製 竹に雀文様蒔絵縁高
この「千代八千代」というお菓子は、大きな山がたの上用饅頭の中に色替わりの小さな饅頭がいくつもはいっている、子孫繁栄を意味するおめでたい形。まわりに金箔もあしらってあり美しい。
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