大学生とサルサ その後

[ Post Date ]
2009/07/13
[ Category ]
身体・性・舞踊

7月13日(月)

サルサの授業。
男女が身体を接して踊るという、日本人にとって、しかも大学生世代にとっては極めて珍しい体験となる実習を、今学期ずっとやっている。
みんなずいぶん上達して、いくつかの基本パターンを組み合わせて、即興で男女が踊れるようになりました。これで、サルサクラブデビューもできるよ!

対人距離の感覚も、男女のコミュニケーションのルールの常識も、大きく揺さぶられるから、この間当然、学生達には動揺があった。
だって、学期の初回に、「まずは男女手をつないで、ステップをそろえて、音楽にのって歩きましょう」、という導入的な実習をしたとき、私と組んだ男子学生などは、こちらにまでバクバクと心臓の鼓動が聞こえ、とった手は震え続けていたくらい、衝撃の体験だったのだ。
お互いの目を見て踊りましょうとか、自己紹介をしながら踊りましょうとか、ほかで経験しないことを次々していくので、学生達は照れまくっていた。
3ヶ月間、いろいろと問題が出てきたり、慣れて解決していったり、トラブルになりそうに?なったりを通り抜けた。
たとえば、一緒に踊って気が合ってしまったりすると、そんなこと初めてという学生の中にはちょっと勘違いする人もでてくる。
この授業の女の子について、いろいろうわさをする声も聞いたことがある。
もっとへんな勘違いが起きて、嫌な思いをする学生がでないように、学生自身が自分や他者を省みるよう、うながすのも、授業の中身なのだと私もわかってきた。

日本の、距離のありすぎる男女の関係に、異文化の違ったコミュニケーションをもちこむとは、わざと動揺を起こしているようなものだ。
学生は動揺を経験してはじめて、「じゃあ、近い距離で接する相手には、どうしたら不愉快に思われないだろう。気持ちよく楽しく接することができるだろう。」と考えることができる。そこで身体コミュニケーションの繊細な感覚が育つだろうし、身体コミュニケーションへの反省力も育つ。それこそが、この授業での収穫となるだろう。

ご指導くださっている先生の、今日のレッスンも、すばらしいやり方だった。
学生たちに二人で組ませ、一人が目をつぶり、もう一人は目の見えない人に対するように、そっとやさしくリードするという練習だ。リードの感覚って、目をつぶると、とても繊細にわかるものだ。
「目をつぶった相手って、とってもかわいく見えるものでしょ。」なんていう、ひとことひとことに、この先生の、人に対する愛情、そして、愛情深い関係がこの世に満ちるようにと種を蒔きつづける志が、あふれている。ニューヨークで911テロを間近に体験して、現代の世界と人間関係について悩んだすえ、抱くにいたられた志だという。

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2009/07/13
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