レポート紹介「性の身体コミュニケーションの現在」@後期「情報コミュニケーション学入門D」
- [ Event Date ]
- 2008/11/19
受講していた方たち、おまたせしました!
11月18日(火)3限の「性の身体コミュニケーションの現在」(明治大学和泉校舎)のレポート紹介です。
◆問1歴史、国際比較をふまえた上で、現代日本の性の状況をまとめてください。
これは、この授業のテーマそのものですので、授業の要約をきちんとしてくれればOKで、また説明無しに授業の内容と相反することを書くのは、いけません。
紹介は省略させてください。
◆問2自由に意見、感想、疑問を書いてください。
意見、感想
◇「外国のことを学んでもその国の性のことまで学ぶことなんてないので、なんだか新鮮でした。」
◇「自分の置かれた立場がよく理解できて、ためになった。」
◇「歴史や国際比較など、大学ならではの研究を交えた内容で、性について新たな視点を得た。」
◇「今まで近代化以降の性の考え方が絶対だと思っていたので、近代以前の日本の伝統を知ったことでちょっと幻滅しました。でもよく考えれば今の私の考えが絶対ではないし、性についてがまんして社会問題になるなら、先祖たちのように上手に楽しく向き合っていくのもよいかなと思いました。」
◇「とくにアキバ系のくだり、おもしろかったです。なんとなく異種な感じがしていたのは、アキバ系の腰の未発達が原因だったのですね。少しうなづけました。」
以下は質問 *のあとにお答えを書きました。
◇「かつて西洋では性は汚らわしいという考えがあったにもかかわらず、今日では回数も幸せ度も高くなっている。この理由はなんだろうか?」
*この質問は7人くらいの方からうけました。短時間にいろいろなお話をしましたので、うっかりぬけてしまった点でした。申し訳ありません。
いろいろな要因が考えられます。DUREX社の国際比較によると、「回数」での上位には東欧、西欧などが並び、アジア諸国は共通に少ないです。これにはヨーロッパの人たちとアジアの人たちの、生物的な能力差が関係しているのではないかと推測できます。中世以降も「性は汚らわしい」と教会に教えられながらも、西洋の人々は盛んにセックスしていたのではないかとも推測します。
つぎに、西洋キリスト教圏でも、1960年代以降「性解放」の大きな文化運動が起こり、性は罪悪感とかなり切り離された、という事実は重要です。この授業ではお話し落としており、すみませんでした。
第三に、西洋のカップルカルチャー=男女のカップルの結びつきを非常に重視する文化の存在も関連するでしょう。
西洋でもカトリック、プロテスタント、東方教会の違いなどにより地域差も小さくなく、じつは話は複雑です。ここではごく簡単にのみ、述べました。
◇「日本では江戸時代、一夫多妻が当たり前だったが、当時は今のような性感染症はなかったのだろうか?」
*たくさんあったと思われます。しかし、性感染症以外にも、コレラ、結核、赤痢など重篤な感染症や皮膚病なども多かったので、このような慢性的な感染症は目立たず、問題にされなかったのでしょう。
◇「「コンドームははじめからつける」とは、挿入時にですか?前戯のときからですか?また、前の彼氏は「コンドームをつけている時が一番なさけない」と言っていましたが、どう思われますか?私はいとしいと感じました。」
*つけるのは挿入時でいいと思います。前戯のときからではとれてしまうこともあるのでは?
また、コンドームをつけている時のかっこうがなさけない、という男性の感覚は完全に捨て去るべきだと思っています。つけないで女性を心配させる男性は、セックスをする資格がないと思います。
◇「昔よりセックスレスになったといわれているが、性交渉をおこなう上でのマナーがなっていないことが、明らかに増えている。このようなことが少しでも減るように、学校等での呼びかけをもっとするべきだと思った。」
*「マナーがなっていない」というのが具体的にどういうことか、わからないのですが、このような女性からの意見があったことは、みなさんに伝えるべきだと思い、掲載しました。
◇「過去に男性ないし女性問題で、痛手を負っている者について「異性とよくコミュニケーションしよう」というのは酷ではないか。いや、対人恐怖などさまざまな精神、肉体的障害をかかえた、異性どころか同性とも上手なコミュニケーションができない私のようなものにとってあまりに酷だと思う。」
*おっしゃるとおりで、痛手を負っている人には、自分がどうしていいのかわからなくさせ、疎外感を与えてしまう内容だったかもしれません。申し訳ありませんでした。
人間関係で負った傷は、人間関係でもっともよく癒えるものだということは、どうぞ、忘れないでほしいと心から願っています。痛手を負ったからと、人間関係から退いてしまっては、痛手の経験がくつがえされる可能性はなくなってしまいますから。
いきなり異性とコミュニケーションをしようとするのに距離があったら、同性のよく理解しあえる友人や仲間を作ることが意味が大きいだろうと思います。
それから、男性が美容院で女性に髪を切ってもらう、女性の店員さんのいる洋服やで見立ててもらう、など、男女が自然に接する機会を、こころがけて多く作ることは難しくないし、よいのではないでしょうか。
◇「期待していた形は、同性愛とかぺドフィリア、ズーフィリア、ネクロフィリアなどに関する考察とか、フェティシズムに関する研究とかでありました。」
*身体論の見方から簡単に、これらのなかの、同性愛以外のいろいろな偏執について説明すると、胸椎11番が傾いているとこのような偏執がおき、まっすぐに直れば消えるようです。
◇体験したかどうかで腰の形が違うと知って驚いた。
*この受け取り方は誤解です!数人の方がこのように捉えてレポートを書いていましたが、ご注意ください。
性的に十分成熟して腰も形成されているけれど、性体験のない人もたくさんいます。(逆の、性的に成熟しておらず腰も形成されていないけれど、性体験がある人は少ないかもしれませんが。)
◇腰を発達させるにはどういう生活をしたらいいのでしょうか?
◇生殖器の機能が発達するようなツボ、食品を教えてもらいたい。
*以上のような質問も5人以上から出されています。
「足腰」というように、腰は足(や脚)とつながりが強いものです。今の、すぐ地べたに座り込むような人たちは、足や脚も腰も弱いのです。
腰を発達させるためには、よく歩くことがまず効果的でしょう。
日本の身体文化は腰を発達させます。武術、柔道、日本舞踊、民俗舞踊などを継続的に修練することは、是非おすすめしたいことです。身体が根本から変わるでしょう。
日本のものでなくても、世界のさまざまなダンスは、どれも性的アピールの要素がありますから、何かのダンスのレッスンをするのも、セクシーな身体作りに効果的です。
サルサなどのペアダンスなどは男女の身体コミュニケーションのダンスですから、性的な感性はとても育てられます。
腰椎に手を当てて気持ちを集中させる(愉氣法)も、継続してやると腰椎のカーブが出来てきます。そのほか、くわしくは駿河台の「身体コミュニケーション」で実習もしています。
また、これらに以外でも、ひたすら性的に「彼女とデートしたい」と考えたり、デートしたり、という行動を増やすことだけでも、腰椎に刺激がいきわたります。
*つぎに、生殖能力が高まる食品は、という質問ですが、人から指定されたものを食べるよりも、自分が「食べたい!」と感じた食べ物をたべ、「おいしい!」と全身で喜びを感じる、食の快感体験が大事だと思います。豊かな快感体験によって、内臓もよくうごめき、生殖器もよく働くようになるでしょう。現代人は情報で選んで食べ物をたべるので、快感体験にならず、生殖もふくめて身体機能が衰弱しているのだと私はみています。
◇好きじゃない人と性交渉をすると、どうなるのですか?
*「好き」の意味は多義的なので、「どうなるか」も一様ではないことでしょう。また、個人の価値観や、社会の規範によっても「どうなるか」は変わります。
江戸時代の、村の年長者との初体験なども、非常に親密な、いつくしむような、情の通い合いがあっただろうと想像します。そういう関係が認められた社会では、恋愛という意味での「好き」でなくても、生をほりさげる充実した経験になったのではないでしょうか。
ただ、私の接したことのある、風俗産業の女性たちは、おどろくほど不感症になっていました。嫌な人とやるために、感覚を麻痺させてしのいできたのですね。また、そういう不感症の女性としばしば関係をもつ男性客も、同様に性関係への感性が麻痺していくと推測できます。
天性の娼婦には、誰とやってもよく感じて本人もお客も幸福になれる、という人もいるだろうと思いますが。
これらの例を参考にして、自分にとってはどうだろうかと考えてみてください。
◇セックスの質と量とどちらが大事なのですか?
*このような価値判断は、私は教壇に立つものとしては控え、事実や論理的な議論を話すことを中心としています。私はたとえば「日本人はセックスの回数が少ないから、世界○番くらいになろう。」などとは言わず、また「恋愛=結婚=性の三位一体はもう古いから、それから解放されよう。」と呼びかけたのでなく、この三位一体との距離は、個人の判断におまかせしました。
セックスの質と量のどちらが大事か?という質問にも、個人により、社会により、いろいろな価値観がありますので、自分で価値判断していってください。
いちおう以上が質問へのお答えです。
さらにご意見、疑問がある方、メールでお知らせくださって構いません。
また、性について、身体については、これからもこのコラム欄などでいろいろと論じていきます。
熱心に参加してくれて、私もとても張り合いを感じた授業でした。有難うございます。
いい女、いい男がたくさん育ってくれますよう願っています。
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